金利の影響

経済の知識 投資
経済の知識:金利と経済

最近は「マイナス金利で…」とか「借入の金利が…」など金利という言葉よく耳にします。

銀行にお金を預金するときの金利が○○%

ローンの金利が○○%

クレカのリボ払いや分割払いだと金利が○○%

などと金利は日常生活のなかで比較的よく使われる言葉です。

実際は、金利が変動すると何がどうなるかよく分からないという人多いのではないかと思います。

金利が変動すると色々なところに影響があります。

金利が変動するとどうなるかということを紹介していきたいと思います。

金利とは

まずは金利とは何でしょうか?

お金を借りた場合には、その金額(元金)に対して一定の利率でその対価となる金額を支払います。

その一定の利率が金利です。

借りた場合に支払う対価となる金額が利子、貸した場合に受け取る金額が利息です。

ローンを組んだ時には利子を支払い、銀行に預金した時は利息を受け取ります。

一般的には金利は元金に対するパーセントで表され、元金に金利をかけたものが1年間に発生する利子または利息になります。

利子や金利は1年で数回に分けて発生することもあります。

例えば、元金10,000円で金利が10%とすると、

1年で一回の場合は10,000×10%の1,000円ですが、

半年に分けて2回の場合は10,000×5%の500円

となります。

金利の影響は大きい

金利はお金の貸し借りをしたときに発生するものです。

このように表現すると一つの取引の中の話で完結しそうな気がしますが、実際には金利は景気、為替や株価といった大きな意味での経済にも大きな影響を与えます。

金利はお金を借りる人とお金を貸す人のバランスで決まります。

お金を借りる人が多い場合は金利が高くてもお金を借りることになり金利は上昇します。

逆に貸す人が多い場合は借りる人は選べます。こうなると金利を下げて借りてもらうことになります。

金利は借りる人(お金の需要)と貸す人(お金の供給)、言い換えればお金の供給のバランスで変動します。

金利はお金の需要と供給のバランスで決まります。これが経済活動に影響を持つ理由です。

色々な金利

用途などにより○○金利と言われるものは多くあります。

例えば、

  • 変動金利
  • 固定金利
  • ローン金利
  • 預金金利

といった具合です。

変動金利とは金利が状況によって変化する金利で、逆に固定金利は何が合っても金利が変化せず一定です。

○○金利と言われるものはこれ以外にも多くありますが、元金に対する利子や利息の割合なことは変わりません

金利と景気

金利と景気は強い関係があります。

景気は具体的ではないですが、企業の業績が良いとか個人の消費が活発だとかとういった感じです。

一般的に、景気が良いときには金利は上昇し景気が悪いときには金利は下がります。

景気が良いときは、企業も売上も伸びていきます。それに伴い仕入れや設備投資を積極的に行うようになります。そうするとお金の需要が高まり、結果として金利が上がります。

逆に景気が悪いとお金の需要は少なくなり、金利は下がります。

このように金利は景気に左右されます。

金利と物価

金利は物価(物の値段)にも影響します。

一般的には、物価が上昇すると金利も上がり物価が下降すると金利も下がると言われています。

物価が上昇するという事は物を欲しいという需要が大きいという事になります。

物に対する購買意欲が高いという事で、お金を持っていたいという気持ちより物を欲する気持ちの方が大きい状態です。

お金を物に変えるのでお金の必要性が高くなります。

お金が必要だという人が増えるとお金に対する需要が増え金利は上昇します。

金利はいつまでも上がるかというとそうではありません。

金利が上がりすぎると今度はお金を借りたいという人が少なくなります。

お金への需要が減り、金利は下がり始めます。

インフレを抑制するときに日本銀行は金利を下げるのはこれが理由です。

物価が下降するときはこの逆です。

物価の変化におうじて金利も変化します。

金利と為替

金利と為替も大きな関係性があります。

円安になると日本国内の金利は上がり、円高になると国内金利は下がります。

例えば、円安になり1ドルが100円から1ドル120円になります。

円に対してのドルの価値が上がり、日本国内では円は要らないその代わりドルが欲しい人が増えお金は国外に流れ国内へのお金の供給を少なくなり、金利は上がります。

また、物価をいう側面から見ると、

同じ物を輸入する場合100円だったものが120円になります。その分は価格に反映されるので物価が上がります。物価が上がると国内の金利は上昇します。

円高の場合は、逆に物価が下がり金利も下がります。

このように為替‐物価‐金利はお互いに関係しています。しかし実際には複雑な動きをしています。

国内の金利と国外の金利の関係

国が違えば金利も違います。

水は高い方から低い方に流れますが。お金は金利が低い方から高い方に動きます。

日本の金利が下がると日本円でお金を預けても利息が少ないので金利の高い国にお金を預けようという人が多くなります。

日本の金利がアメリカの金利より低いという場合は、

日本で預けていたお金をアメリカで預けようという人が多くなります。

この場合、円を売ってドルを買う傾向になりますので円安ドル高になります。

政府や日本銀行は金利を変動させることにより為替をコントロールすることが可能です。

金利は常に国外の金利を比べられています。その結果お金が移動し、金利が高い国にお金が集まり、それが為替に影響します。

金利と株価

株価は色々の要因で変化をしますが、一般的には金利が下落すると株価は上昇し、金利が上昇すると株価は下落します。

金利が下がると、預金などに預けておくよりも株式に投資にお金を回した方が良いと考える人が多くなります。金利が下落した場合、株価は上昇します。

逆に、金利が上昇した場合は、リスクのある株式投資より預金した方が良いと思う人が多くなり株価は下がります。

これが、金利が下げれば株価が上がる、金利が上がれば株価が下がる理由です。

まとめ

このように金利と経済は密な関係があります。

金利の変動と景気、物価、為替、株価の関係をまとめましたが、実際にはそれぞれがお互いに絡み合って複雑な動きをしていますが、基本的な動きを知っていることは非常に大切な事です。

投資をする場合にはこれらのことと理解することは、非常にプラスになります。

また、これらを理解して経済を見ていくと非常に面白いと思います。

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