為替の影響

為替 経済の知識
為替の影響

毎日のニュースや新聞で「1ドルが105円で1円の円安になりました。」などは毎日報道されています。

日常の生活ではあまり意識する機会は少ないですが、毎日報道される情報ですので為替は色々なところに影響を与えているものと思います。

円安や円高がどのようなところに影響があるのか?為替とは何か?といったことを調べてみました。

為替とは

そもそも為替とは現金の代わりに決済できる手段をすべて為替を呼びます。

普段よく使うキャッシュレス決済、クレカ決済や銀行振込も現金の代わりの決済です。

これらも為替取引の一つです。

日本では、為替取引は江戸時代の参勤交代によって広まったと言われています。

地方の大名が江戸にいくときに多くのお金を持ち運ぶことが困難になり、両替商でお金を為替に変換してそれを持ち運ぶといった手法がとられました。

その手法が一般的になり多くの人々が為替取引を使うようになりました。

グローバルになり国外との取引も為替取引がベースになっています。

内国為替と外国為替

インターネットが普及した今、多くの金融取引は為替取引となっています。

ネットバンクを使った銀行振込や公共料金などの口座引落、キャッシュレス決済、クレカ決済なども為替取引です。

このような国内だけで完結する為替決済を内国為替と言われます。

また、国を超えた為替取引と外国為替と言います。

外国為替では通貨間の取引が発生します。

1ドル○○円で円安、円高などということはこの外国為替の取引になります。

外国為替が経済に色々と影響することになり、また逆に色々な経済活動により外国為替が変化します。

円高と円安

円高と円安は簡単に言うと他の通貨に対して円の価値が高くなったか安くなったかということです。

一般的には米ドルやユーロなどと比較されます。

例えば、1ドルが100円から1ドル120円になった場合を考えます。

同じ1ドルを買うのに100円で済んだのに、120円が必要になります。

円ベースで考えると、1円は0.01ドルから0.0083…ドルになります。

1円の価値は0.01ドルから0.008…ドルに下がっています。

円の価値がドルに対して下がっていますよね。

ですので、1ドルが100円から1ドル120円になった場合は円安と呼びます。

円安の時は逆にドル高でドルの価値が上がります。

その場合は、円は要らないその代わりドルが欲しい人が増えます。

結果としてお金は国外に流れ国内へのお金の供給を少なくなり金利は上がります。

逆に、1ドルが120円から1ドル100円になったときは円高です。

実際に円安になると金利が上がり、金利が上がると円高になる、円高になると金利が下がる、金利が下がると円安になる、といった具体に円安→円高→円安…と繰り返します。

よく景気は周期的に良くなったり悪くなったりすると言われますが円安・円高といった外国為替の循環とも大きな関連があります。

企業への影響

為替の変動は企業の業績にも大きな影響が与えます。

特に、外需型企業と呼ばれる海外での活動をベースにしている企業や輸入や輸出の依存度が高い企業といった海外での取引の多い企業には大きな影響があります。

例えば、1つの商品を1千ドルで輸出したとし円安・ドル高になり1ドル=100円から1ドル=120円になった場合、

売上は為替が円安・ドル高になるだけで100千円から120千円と増えます。

外需型の企業や輸出企業にとっては円安・ドル高はメリットになります。

逆に円高・ドル安の場合は、

1千ドルの商品を輸入した場合、1ドル=120円から1ドル=100円と円高・ドル安になった場合、

同じ1千ドルのものを仕入したにも関わらず120千円か100千円と安く仕入れることが出来ます。

輸入企業にとっては円高・ドル安の方がメリットがあります。

このように、為替変動は海外取引をしている企業には影響があり、海外取引の依存度が高ければ高いほど影響は大きくなります。

外国人投資家への影響

為替の変動は投資家の心理にも影響を与えます。

その結果が株価などに反映されます。

円高・ドル安の場合、円での資産への投資が増えます。

それが行き過ぎると海外の機関投資家や海外の年金基金などは、円高になると運用資産全体のうち円資産の占める割合が大きくなってしまうので、それを調節する動きが出てきます。

その結果、円高になると日本株などの円での資産を売る動きにつながることがしばしば見られます。

これも循環しています。

為替の変動はどの国に投資するかということに対して大きな判断材料になっています。

まとめ

このように為替の変化は色々な経済活動に大きな影響を与えています。

また、お互いに影響を及ぼしていて、行き過ぎると逆の力が働くといったようにバランスを取るように経済は全体的には動いています。

この経済のバランスの中で為替の変動は非常に大きな影響力を持っています。

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