悩み事からくるストレスも睡眠に大きな影響を与えます。
相続があるということはありがたいことなのですが、いろいろと悩みストレスを感じることということもまた事実です。
もうかなり前の話ですが、会社を経営もしていた父が亡くなった時の相続も夜中に大きなストレスでした。当時は夜中に目が覚めることも多くありました。
相続の手続きをお願いしていた司法書士さんが会社を経営等してると知らない所で借金をしている可能性があり、よく亡くなると知らない所から借金が出てきて後々トラブルになるといった話を聞かされました。
そんなことはないだろうと思いながらも100%否定もできませんでした。
自分の現状はそのようなトラブルは絶対に避けないといけない立場(説明すると長くなるのでここは省きます)なので、少しでもリスクがあれば限定承認行おうということになりました。
限定承認とは
れがまた難しいことが書いてあります。
ウィキペディアでは、
「民法上の概念、用語の一つであり、相続人が遺産を相続するときに相続財産を責任の限度として相続すること。」
と書いてありました。
全く何のことか分かりません。
ですので、自分が限定承認の手続きを行った経験からどのようなものかを説明し、限定承認を検討してる自分と同じような立場の人の参考になればと思います。
相続人、被相続人???
相続に限ったことではありませんが、法律で使われる言葉は日常生活ではなじみがなく難しいそうな言葉ばかりです。
相続ということが初めてではっきり言って被相続人と相続人がだれのことを指しているかすら分かりませんでした。
被相続人は亡くなった方で、被相続人は亡くなった方の財産を受ける方になります。
自分の場合は被相続人は亡くなった父で、相続人は母と自分の兄弟です。
法律で決められた法定相続人というのがあり、亡くなった方によりどこまでが相続の対象と相続分が決められています。
実際には法律で決められた通りにする必要はなく遺言や協議により決めます。
実際に相続の手続きや相談するときにはどうしてもこのような言葉が使われることがありますのでなんとなくで良いので知っておくと良いと思います。
限定承認の流れ
限定承認ですが実際の手続きは専門の人にやってもらいましたが、大体の流れはこのような感じです。
申述
相続人全員が相続があったことを知った日から3か月以内に家庭裁判所に相続人全員が共同で申述します。
公告
相続債権者や受遺者に対し、官報に限定承認した旨、2か月以内請求の申出をすべき旨を公告します。
弁済
自分の場合は申出は思っていた通りありませんでしたが、申出があった場合は権利を持っている人(権利者や受遺者)に弁済します。
準確定申告
被相続人が相続人に相続財産を譲渡したものとして準確定申告します。準確定申告とは亡くなった人の代わりに確定申告をすることです。
所得税の支払い
含み資産がある場合は所得税(みなし譲渡所得税)を支払います。この支払う所得税は被相続人が相続財産を譲渡したことによる利益にかかるものですで被相続人が残した財産から支払います。
実際は相続財産から支払うということになるので相続財産から控除されます。
相続財産の分配
残った相続財産を協議して遺産分割協議書を作りそれに基づいて相続財産を被相続人に分配します。
相続税の支払い
被相続人は相続した財産に応じて相続税を支払います。
以上が限定承認の流れですが、期限等の条件がそろわないと限定承認と認められないこともあるそうですので1つ1つのステップを確実にしていくことが重要だと思います。
限定承認はどのような場合に使うか?
自分は把握できていない借入金の可能性があったので限定承認の手続きをしましたが、この他にも限定承認を考えたほうが良いこともあります。
限定承認を検討するケース
・相続財産が売れるかどうか分からず債務超過になる可能性がある場合
・自分の住んでいる土地だけを相続したい場合
・知らないところで相続人が借入をしてる可能性がある場合等債務がどれくらいあるか不明な場合
自分のケースは3番目です。
確実に債務超過になることが分かっている場合には、限定承認ではなく相続放棄(資産も負債も全部放棄します)で良いと思いますが、分からないという場合は限定承認の手続きを検討しても良いと思います。
限定承認の手続きを誰に頼むか?
限定承認は専門家に相談した方が良いと思います。
限定承認に必要な申述書や財産目録はもしかすれば自分で作れるかも(自分の場合無理でした)ですが、手続きが複雑であったり色々な分野の知識が必要になります。
一般的には、
司法書士
税理士
弁護士
ではないかと思います。
官報の公告を出して申出があった場合は裁判所の手続きで債務を清算しなければいけないといったことも出てきますので最初から仕業の先生にお願いした方が安心です。
ただ、それそれ専門があり限定承認の場合はある程度総合的な知識が必要なのでそれなりの経験がある先生にお願いしたほうが良いと思います。
自分の場合は弁護士の先生にお願いしました。最初に話には行きましたがあとは限定承認に関するところ所は官報の申し込みも含めてやってもらいました。
限定承認にかかる費用
実際の費用は気になるところだと思います。
弁護士にお願いすると車が買える位でした。正直高くでビックリです。
相続の金額によるようです。
ただどこまでやってもらえるかは確認が必要です。弁護士の場合は申出があった場合の対処もしてくるということでした。
限定承認の申述に必要な金額は800円の収入印紙が必要ですが、はっきり言って誤差です。
限定承認の手続きですが、専門家の費用を含めてやる価値があるかの判断が必要です。
税金の支払い
限定承認をすると、普通に相続した場合に比べると税金の支払いが多くなりそれに伴い手続きも多くなります。
ここは相続人からするとデメリットだと思います。
限定承認をしたときに支払う税金は
みなし贈与税
相続した時に相続税
の二つです。
相続税は普通の相続でも発生しますが、限定承認をするとみなし贈与税というものを支払う必要があります。
このみなし贈与税の申告が準確定申告です。
これらの税金の支払いは弁護士はやってくれませんでしたので税理士にお願いしました。
限定承認では相続税に加えてみなし贈与税の申告・支払いが必要です。
自分が犯した失敗例
自分の場合、最後の相続税の申告・支払いで失敗をしました。
みなし贈与税を支払えば相続税を支払いをしなくても良いわけではありません。
みなし贈与税の申告と支払いに関するところは弁護士の紹介してもらった税理士にしてもらいました。
問題はこの先です。
分割協議等の兄に手続き任せていたのですが、相続税もちゃんとやっていると勝手に思い込んでいたのですが期限が迫っても何の連絡がなかったのでこちらから税理士に連絡してみると何もしていないことが発覚。
相続税の申告が必要なこと兄や税理士は知らなかったようです。
ここは、弁護士に相談した時にみなし贈与税と相続税の話してもらっととおもうのですが…
結局、相続税の評価額の試算が間に合わず母が配偶者控除を利用してすべて相続することに。
そもそも限定承認した理由が自分が相続した場合にあとから借入がある等のトラブルを避けるためでしたが、結局自分は相続しなかったのでなんのために限定承認したのかって感じです。
人に任せていたの仕方ないです。
ただ借入を含めてすべて把握できたので安心できた点は大きかったと思います。
また相続で人生がおかしくなった人もいますし、自分は他人の財産に期待せずにもっと自分で頑張れということだったのだと思います。
今回の件で、実感したこと
今回の件で感じたことは、弁護士は税金のことを知らない、税理士は法的な手続きのことを知らないということです。
自分で調べたり、色々な人の話を聞いて、知識をつけることが重要です。
ということです。
専門家に任せることは必要ですが誰に何をお願いするという判断は自分できるようにしておくことが大切だということを改めて実感しました。
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