菅義偉首相がカーボンニュートラル・脱炭素化の方針を打ち出し、クリーン社会の実現を目指して、2050年までに温室効果ガスをゼロにするカーボンニュートラル・脱炭素化に向け動き出しています。2020年のアメリカの大統領選挙により民主党のバイデン政権が誕生しましたが、バイデン政権は地球温暖化の阻止を公約に挙げています。
また、中国も2060年までにカーボンニュートラル・脱炭素化を目指すと表明しています。
今、多くの主要国がカーボンニュートラル・脱炭素化に向けた流れになっています。
株式市場でもカーボンニュートラル・脱炭素銘柄などが取り上げられています。
その中にインフラファンドと言われるものがあります。
インフラファンドとは
インフラファンドは2016年に新設されたマーケットで、比較的新しいものです。
インフラファンドは太陽光発電設備を所有し売電による収入を分配金として支払います。
不動産を対象としたJ‐REITに似ている商品です。J‐REITの太陽光発電設備バージョンです。
J‐REITと同じように、株式市場で取引されています。
このインフラファンドはカーボンニュートラル・脱炭素の流れの中で注目が集まっています。
インフラファンドのメリット
インフラファンドは新しい金融商品で注目され始めているといってもまだまだ認知度は低くその分価格も割安です。
さらに、売電による利益のほぼ100%を分配金とします。
この2つのことから配当利回りが非常に高い投資商品です。この高い配当利回りはインフラファンドの一番大きなメリットです。
また、株式市場で普通に売買できるので流動性が高いものになっています。
インフラファンドの収入は太陽光発電による売電ですので、比較的景気の影響が少ないこともメリットの1つです。
このようにインフラファンドは配当利回りが高いことは一番の特徴です。
インフラファンドのリスク
メリットが多くあるインフラファンドですが、考慮しなければならないリスクもあります。
再生可能エネルギーの固定買取制度では売電価格は契約した年から20年間固定なのですが、実際の売電価格は年々下がっています。新規に契約すればするほど売電価格は下がる傾向です。売電価格が下がるとインフラファンドの収入が減る事になるので売電価格の価格が下がっていることは大きなリスクです。
太陽光発電ということなので天候も考慮する必要があります。実際は統計から試算した日照時間で収支計画を作成しているので大きなリスクにはならない可能性が高いですが、それでも天候の変化はリスクとして考える必要があります。
太陽光発電施設に影響を与える災害等もリスクになります。
インフラファンドに投資する際にこのようなリスクを考慮する必要がありますが、どこまでをリスクとするかは個人の判断になります。ただ、リスクとして挙げておくことは大切なことです。
インフラファンドの種類
現在、インフラファンドとして取引出来る銘柄は下記のものです。
- ジャパン・インフラファンド投資法人
- エネクス・インフラ投資法人
- 東京インフラ・エネルギー投資法人
- カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人
- 日本再生可能エネルギーインフラ投資法人
- いちごグリーンインフラ投資法人
- タカラレーベン・インフラ投資法人
インフラファンド今後の期待
インフラファンドは分配金の還元率が高いので継続的にインカムゲインを得ることができます。
また、カーボンニュートラル・脱炭素が進む流れの中で値上がりも期待できキャピタルゲインを得ることもできると思います。
再生可能エネルギーの固定買取制度の売電価格の下落の事がありますが、インフラファンドはインカムゲインとキャピタルゲインの両方が期待できるという意味では投資対象として検討のする価値のある金融商品の1つです。
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